補助金のせいで事業失敗!?

もらって嬉しい補助金ですが、補助金のせいで損するケースが実際にあります。

代表的なケースを2つご紹介します。

1.補助金で失敗するケース

ケース1 「せっかく補助金もらえるんだから」と必要のないものまで買ってしまった。

たとえばこんなケースです。

補助率2/3の補助金の場合、補助対象経費が300万円ならそのうち200万円を補助してもらえます。

ところが業者から見積りを取ってみると210万円で購入できることがわかりました。このままではもらえる補助金は2/3の140万円だけです。

200万満額をもらうために急遽追加で別途90万円分の設備を導入してしまった、というケースです。

たしかに上限いっぱいの補助金をもらわないと損したような気分になりますが、上限までもらうために本来必要ではないものまで買うのでは経費の無駄遣いであり、本末転倒です。

ケース2 補助金をもらうことが目的となってしまい、ビジネスチャンスを逃してしまった

補助金には審査があり、審査には数週間から場合によっては数か月かかるものもあります。

一方ビジネスには「タイミング」というものも存在します。補助金をもらうことにこだわりすぎて事業開始のスピードが遅れてしまう場合があります。

「1年近くかけて補助金をもらったけれど、その間に他社に先を越されて市場を奪われてしまった」

補助金にこだわりすぎてビジネスチャンスを逃す、こんなケースも実際にあります。

2.補助金で損しないためには?

では補助金で損をしてしまわないためにはどうすればいいのでしょうか?

答えはこちら。

・最初のケースでは、「無理に満額もらおうとしない」というのが正解です。本当に必要なものを必要な分だけ購入する。それにかかる費用を補助してもらう。

補助金はあくまで「補助」であり、主役はあくまで事業計画そのもの。「補助」を意識しすぎて主役である事業計画をねじ曲げてしまわないよう気をつけてください。

・2番目のケースでは「適切なスケジュール管理を行う」というのが正解です。ビジネスのタイミングを正確に測り、そこから逆算するタイミングで早め早めに補助金を申請するのがベストです。

ビジネスアイデアを思い付いたらその時点で補助金を探しつつ、資金計画とアイデアを同時進行で深めていくというのが理想です。

「よし、いまから新たなビジネスを実行しよう。ところで使える補助金、あるかな?」というのではタイミングがちょっと遅いかもしれません。

以上、補助金には適切な事業計画とスケジューリングが大事、というお話でした。