よい事業計画書を書くコツ(その1)

補助金の申請を通すには、よい事業計画を立てることと、そしてその計画をうまく書類で表現することが大切です。

コツはいくつかありますが、今回は「数字」について2つお話します。

数字、大切ですよ。

1.事業計画としての数字

申請書は基本的に以下の流れで書くと、内容が審査官に伝わりやすくなります。

①自己紹介(当社はこのような事業をしています。従業員は○人で、売上や利益はこれくらいあります)

②強みPR(○○の分野を得意としています)

③課題(一方、○○においては課題があります)

④課題解決(これを解決するため、新たに○○に取り組みます)

⑤必要物品(この取り組みを行うために、○○の機能がある△△を導入しようと思います。値段は□□円です)

⑥取組の効果予測(これらを行うことによって、課題が△△のように改善・解決すると予測します)

⑦まとめ

すべての項目について数字で表現すると説得力が強まりますが、とくに「⑥取組の効果予測」においてはぜひ数字を活用してください。

よい書き方売り上げや利益が〇%(〇円)伸びます。その計算根拠は△△です。
よくない書き方売り上げや利益がぜったい伸びます。自信はあります。

数字を活用し、さらに図や表、グラフを使ってわかりやすく表現していってください。

ただし数字があまりに大きく伸びる計画を立てると、審査員に「こんなにうまくいくかな?」と疑問を持たれてしまいます。

目安は年率5%程度がよいと思いますが、もちろん業種や計画内容によって変化します。

また、「毎年〇%ずつ伸びる」という書き方の他、「最初は徐々に。2~3年してから大きく〇%伸びる」という書き方も現実味があって、よい書き方だと思います。

2.決算書にご用心

役所等への各種申請においては、添付書類として決算書(確定申告書)を求められることがあります。

ふつうの許認可であれば言われたとおりに決算書を添付すればそれでOKのことも多いのですが、補助金申請においては要注意です。

補助金の審査官は「この会社に補助金を出しても本当にだいじょうぶかな?」というチェックのために決算書を使うからです。

補助金は税金が原資になっています。補助金事務局が最も嫌うことのひとつとして「補助金を出したけれど数年でその会社が倒産してしまった」というパターンがあります。

「補助金を出した会社がなくなってしまっては、お金(税金)の無駄遣いになってしまう」と補助金事務局は考えます。

だからこそ、倒産のリスクがあるかどうかを決算書を使って確認するのです。審査員は主に、決算書について次の2点をチェックするものと言われています。

①損益計算書(PL)が営業利益、経常利益などの各段階において黒字になっているかどうか

②貸借対照表(BS)が債務超過に陥っていないかどうか、表の左右バランスは適切かどうか

ご自身の決算書のPLが赤字であったり、BSが債務超過であった場合、その点について事業計画書内でフォローを入れておきましょう。

たとえば「事業継続のリスクについて」という項目を立てて、その中で「決算書上は赤字/債務超過となっていますが、これは○○の理由によるものです。しかし△△の事情により閉業のリスクは低いものと考えます」などと記載して、審査官に「倒産リスクについては問題なさそうだな」と安心してもらうことが必要です。

もちろんこれを書くためには、本当にリスクが少ない状態であることに加え、最低限自社の決算書を読み解く力が必要です。

「税理士任せにしてるから決算書のことはよくわからない」、これでは税務調査は通っても補助金審査はきびしくなります。補助金審査官に「いい計画なんだけど倒産リスクがちょっとね……」と判断されてしまうかもしれません。

数字をきちんと理解・表現して、審査官に納得してもらえる書類に仕上げましょう。

数字、ほんとうに大事です、というお話でした。

※この記事の続き(②)はこちら

☆申請書作成、承ります! 申請スピードUP! 採択率UP↑↑
めんどうな書類作成はプロへお任せください!⇒事業主様は本業に集中!

補助金申請は行政書士かわい事務所へ!
※料金は成功報酬制です。(申請額の10%~15%)
不採択の場合は原則として料金はいただきません。まずはお見積もりをご依頼ください。

お問い合わせフォームはこちら

電話(0857)74-3850
メール office.kawai99@gmail.com