「会社の健康診断」をしよう!自社分析のススメ

ここ数回に渡って決算書の読み方をご紹介してきました。今回はその決算書を活用した、自社の分析方法をお伝えしたいと思います。

自社分析はいわば「会社の健康診断」。体の健康診断では血圧や体重を測ったり血液検査やレントゲン撮影を行い、それぞれ数値を出したり画像判断を行ったりします。

会社の分析も同様に、様々な指標を使って、各数値が基準より高いのか低いのか、どうすれば改善できるのかを探っていきます。

 ①数式を活用して計算する方法

 ②「ロカベン」を活用する方法

どちらの方法でもご自身で行うこともできますし、当かわい事務所にご依頼いただくこともできます。ではそれぞれについて見てみましょう。

1.数式を活用

かわい事務所では「収益性」「安全性」「回転率」「利益率」「損益分岐」の5指標(22項目)での分析を行っています。

たとえば「安全性」においては、

・流動比率=流動資産÷流動負債

という指標を活用したり、「回転率」においては

・売掛金回転率=売上高÷売掛金

とい指標を活用したりします。それぞれの数値を同規模程度の同業者等と比較して、自社の強みや弱点をあぶりだしていきます。

指標についてはネットで検索すると多数情報が出てくると思います。当事務所ではこれをひとまとめにした「財務分析シート」を作成し、ご相談者さまにお渡ししています。ご興味のある方は決算書をご用意の上、ぜひお問い合わせくださいませ。

2.「ロカベン」の活用

なにやら聞きなれない「ロカベン」という単語ですが、これは「ローカルベンチマークシート」という言葉の略称です。

ローカルベンチマークシートは、企業の自社分析(健康診断)のため、経済産業省が開発したエクセルシートです。以下にロカベンの例を貼っておきます。まずはどんなものかをざっと見てみてください。

ロカベン例 https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/pdf/jirei.pdf

経産省ロカベンページ https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/sheet.html

ロカベンの特徴は2つあると思います。

 ①財務と非財務の両観点から分析を行える。

 ②総合評価が、通知表のようにわかりやすく表示される(Aランク~Dランク)

ロカベンは当事務所のような支援機関での活用も推奨されています。個人的にはロカベンの特徴の財務の部分(「商流・業務フロー」、「4つの視点」)を高く評価したいと思います。数値のみにこだわらず、これら非財務の分析をきっちり行っていくことで、自社をより深く理解し、企業力をもっと強化させることにつなげることができます。

3.分析は定期的に!

分析は1回やって「はい終わった終わった」では効果はありません。体の健康診断と同じで、毎年定期的に行うことで経年変化を観察していくことが重要です。

分析方法がよくわからない場合や、ロカベンの非財務面の記入が自力ではむずかしいこともあると思います。かわい事務所ではこれらのお手伝いも行っています。お気軽にお声がけくださいませ。

ちなみに、ロカベンは法認定のひとつ「経営力向上計画」で活用することとされています。また、銀行などへも定期的に提出したり、補助金申請書類に添付することで、受け手の印象をぐっとよくすることもできます。

ロカベンはこれからも様々な分野での活用が予想されます。いまのうちに慣れておくとよいかもしれません。

行政書士にご相談ください

財務分析、ロカベン、資金繰り表、その他資料の作成いたします。お困りの際は当事務所にご相談ください。

・料金の目安はこちらをご覧ください。

・お問い合わせフォームはこちらからどうぞ

・電話(0857)74-3850

・メール office.kawai99@gmail.com