よい事業計画書を書くコツ②

(かなり前に「よい事業計画書を書くコツ①」という記事を書きましたが、その続きです。間があいてすみません。)

1.「よい計画」を「分かりやすく伝える」

多くの補助金申請書には様式が定められています。記入事項は大きく分けて次のA、Bに分けられます。

 A:事実をそのまま書く欄。(事業所名、設立年月日、代表者名、電話番号など)

 B:自由記述欄。(経営方針、事業計画、取組の効果など)

Aはありのままを書けばよいだけですので簡単です。

問題はBです。「ここに事業計画を書きなさい」と指示されて、スラスラと書ける人は少ないと思います。頭のなかに計画のイメージはあるものの、それを文章で表現していくのは至難です。悩んだ末に2~3行の文章でお茶を濁してしまうという経験がおありのかたもいらっしゃるかと思います。しかし補助金申請においてはこの自由記述欄こそが大切です。

「それはどういった計画なのか、どういった設備を購入するのか、なぜその設備が必要なのか」などを審査員にわかりやすく示していく必要がありますが、あまりにあっさりとした書き方だと、審査員に「たいした計画じゃなさそう」と思われてしまいます。

そうかといって、文字でびっしりと埋めていけばよいというわけでもありません。応募総数が多い補助金であれば、審査員ひとりあたり数十~数百におよぶ申請書を担当することもあるようです。これらをひとつ20分~30分程度で次々に審査・採点していくそうですが、審査員だって人間です。朝から晩まで大量の申請書を読み込んでいく中で、文字や数式だけがびっしり記入されている申請書があればなかなか頭に入ってこないと思います。そうなれば必然的にその申請書に高い評価は望めません。

また、審査員にも当然得意・不得意があります。機械やメカニックに詳しい審査員とそうでない審査員、サービス業に詳しい審査員とそうでない審査員、ITに詳しい審査員とそうでない審査員etc…

たとえば、複雑な機械を導入するための補助金申請書を作ったとして、それがたまたま機械に詳しくない審査員に当たったとしたらどうでしょうか。なじみのない専門用語ばかり並んでいれば、理解できないその内容を審査員が高く評価することはできません。

つまり補助金申請書は、計画がいくら素晴らしいものであっても、審査員(読み手)にその素晴らしさが伝わらなければ採択されにくいのです。

「よい計画」を「分かりやすく伝える」、この2点がそろってこそ、厳しい審査を突破できるのです。「よい計画」を立てることは当然として、今回はこの「分かりやすく伝える」ということを以下で詳しく見ていきましょう

2.補助金申請書はプレゼンである

一般的に役所に提出する書類は堅苦しい表現が並ぶことが多いです。しかし補助金申請書は役所に出す書類ではありますが、ふつうの書類とは別物です。

補助金申請書は審査員に対するプレゼン資料だと考えてください。プレゼンで大切なのは何よりも分かりやすさです。限られた時間でその計画(内容)の素晴らしさを伝えるためには、分かりやすさは必須です。

このため補助金申請では普通の役所への書類では使わないような表現を使って、自社の計画を審査員にPRしていくことがポイントとなります。当かわい事務所では以下のような表現をよく使っています。

・見出しを使って内容を分かりやすく整理する。

・文字だけの書類を作らない。(イラスト、写真、図や表、グラフ、箇条書きなどを活用する)

・適度な改行を入れる。

・特に伝えたい部分は、太文字やアンダーラインを活用したり、文字の色を変えたりする。

・専門用語は別途注釈を作って、そのジャンルに詳しくない審査員にも伝わりやすく整理する。

・文章に説得力を持たせるために、数値を活用する。

・最後の部分に分かりやすく「まとめ」を入れる。

などなど。これらは当HPのブログでもよく使っている手です。分かりやすくすることで読み手の印象をよくする効果を狙っています。実際の例を以下で見てみましょう。

下の図は以前、当かわい事務所で作成した申請書の一部です。

オートバイ修理工場から補助金申請書の作成をご依頼いただいたときのものです。電子制御で修理を行うための設備の購入費を補助金申請したのですが、機械(バイク)に詳しくない審査員にあたったとしても、それがどういう機械なのかを理解してもらえるようにイラストや注釈を活用してあります。(無事採択されました。)

実は今回のブログ記事、このイラストが出るまで、わざと文字びっしりで書いておきました。読んでいて途中で少々うんざりしたのではないでしょうか。しかし文字だけ登場していた中に、上のようなイラストがあると、読み手としては頭が整理されて内容が一気に入りやすくなることが実際にお分かりいただけたと思います。

このように図(イラストや写真)を入れるだけでなく、色を変えたり、専門用語の注釈をつけたりすることで、「文字だけでびっしりと書かれた白黒の申請書」よりも格段に読み手(審査員)の受けはよくなります。

ほとんど文字のないスカスカな申請書はよくありませんが、逆に文字だけびっしりもよくないのです。文字と図表をバランスよく活用することで伝わりやすい申請書になります。

3.つまり補助金申請とは……

今回のまとめです。

補助金申請書の作成とは、つまり審査員に対するプレゼンであると言えます。

「自分の事業所は○○を新たに始めたいと思います。それを行うことにより△△の効果が生じます。根拠は□□です。これによる波及効果が●●のように生じます。この新事業を実施するための補助をお願いします」

これらの内容を分かりやすく伝えるという意識を持ってください。これを大事にしていけば補助金の採択率は、ぐっとアップしますよ。

4.行政書士にご相談ください!

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